リストストラップ

















事例1 無線(コードレス)リストストラップを使用していませんか
規格では、リストストラップはバンドとグラウンドに接続するコードによって構成されることが定義されています。
そのため無線タイプのものは規格上リストストラップとはみなされません。
また無線タイプは静電気が流れる経路がないためESDSを扱うための対策としては不十分です。
以下は無線リストストラップと有線リストストラップの比較実験動画です。
当社では、足に装着するタイプのストラップで、リストストラップの代わりに使うことで、手元にコードがない自由な作業環境が得られるF-142 アンクルストラップをご用意しております。
リストストラップと同様の管理・点検をしてください。
事例2 机の下にワイヤーを張るなどして、グラウンドに接続していませんか
規格では、EBPは絶縁材料で覆うことが定められています。
ワイヤーにワニ口クリップをはさむような接続方法は金属部が露出するため適切ではありません。
金属が露出した状態は、デバイスへの放電や人体保護の観点から危険です。
ただし当社では、電源系アースと静電気用アースを分けることを推奨しているため、人体保護の観点では、金属が露出していても問題ないと考えます。
しかしデバイスが帯電していた場合、露出した金属に触れると瞬時に放電するため、デバイス保護の観点からは、絶縁材料で覆うことが望ましいと考えます。
専用のターミナルの使用をおすすめします。
ワニ口クリップの使用は、あくまでもグラウンドに接続できない場合に、対象物と同電位にするために使用するにとどめてください。
事例3 マットを介して、リストストラップをグラウンドに接続していませんか
RCJS規格では、1MΩを超えない抵抗を介して、グラウンドに接続することが規定されています。
マットを介してグラウンドに接続すると、1MΩを超えてしまう可能性があります。
また人体のグラウンド経路がマットの性能に依存する形となります。
専用のターミナルを使用すれば、上記のリスクなく管理することが可能です。
上記リスクを問題ないとする場合は、リストストラップからマットのアースまでのEPAグラウンド抵抗が、規格値を満たしているか管理をしてください。
またNG判定が出た場合は、マットがNGなのかリストストラップがNGなのか特定する必要があります。
※今回の場合、リストストラップは日次点検が定められているため、点検の方法や頻度を考えると、あまり現実的でないように思います。
また、ワニ口クリップの使用は金属が露出するため望ましくありません。規格でも、EBPは絶縁材料で覆うことが定められています。
金属が露出した状態は、デバイスへの放電や人体保護の観点から危険です。
ただし当社では、電源系アースと静電気用アースを分けることを推奨しているため、人体保護の観点では、金属が露出していても問題ないと考えます。
しかしデバイスが帯電していた場合、露出した金属に触れると瞬時に放電するため、デバイス保護の観点からは、絶縁材料で覆うことが望ましいです。
ワニ口クリップの使用はあくまでもグラウンドに接続できない場合に、対象物と同電位にするために使用するにとどめてください。
事例4 リストストラップや履物の点検頻度は適切ですか
事例5 リストストラップの定期点検時、記録を残していますか
リストストラップは定期点検することが規格で定められていますが、その記録は残しておく必要があります。
不良発生時、原因を特定する手掛かりとなるため、記録は残しておくようにしてください。
当社では、記録に便利なチェックシート(無料)をご用意しております。
事例6 リストストラップでの対策と、静電靴+床の対策が両方必要だと思っていませんか
規格上ではどちらも人体の静電気対策となります。
バックアップを目的として併用しても問題ありませんが、管理の手間やコスト等がかかってしまうため、どちらかの人体接地システムが正常に働いていれば併用する必要はありません。
リストストラップは付属のコードが伸びる範囲より遠くへ移動できません。
移動が多い作業の場合は、対策された床を介して靴-床を人体の主要なグラウンド経路とするほうが適しています。
一方、座り作業時に床-靴を人体の主要なグラウンド経路とすると、椅子の脚部に人が足を乗せるなどして、確実なグラウンド接続が出来なくなる可能性があり危険です。
座り作業時は、リストストラップを主要なグラウンド経路とするほうが適しています。
それぞれのアイテムの特徴を把握して正しく運用してください。
事例7 静電気対策された手袋・衣類の上からリストストラップを取り付けていませんか

基本的にリストストラップは手首に密着させての着用が求められますが、リストストラップの日次点検において、規格で定められた範囲内に入っているのであれば問題ありません。